Quantcast
Channel: エミコヤマ(@emigrl) - Twilog
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2549

2月26日のツイート

$
0
0

Tiffanie Drayton著「Black American Refugee: Escaping the Narcissism of the American Dream」 books.macska.org/tiffanie-drayt… カリブ海のトリニダード出身の黒人女性である著者が、先に米国に移住してメイドとして働いていた母に呼び寄せられて米国で育ち、母が必死になって彼女に与えようとした… pic.twitter.com/ROVcTkU8ly

posted at 07:32:45

…アメリカン・ドリームを追求するも、米国で黒人が見させられている夢や希望の虚構と暴力性に気づき、トリニダードに帰った経験を綴った本。母親は上昇志向が強く、自分の子どもたちに最高の機会を与えようと一人渡米し、準備が整ったあとに子どもたちを呼び寄せ、貧しいながらも…

posted at 07:32:45

…かれらができるだけいい学校に通えるような地域を選んで住み、またメイドをしながら看護師の資格を取り自宅を買おうと奮闘した人。その結果、著者は白人中流家庭の子どもたちが多く通う学校に通いきれいなユニフォームや設備を使えるテニスやサッカーの課外活動に参加し(母親は娘に上流階級の…

posted at 07:32:45

…カルチャーに触れさせるためにテニスを猛烈にプッシュした)、また別のときには母親の転職の都合で貧しい黒人の子どもが多い学校に転校して使い古しのユニフォームを着せられたり。そのときによって裕福な白人たちのなかにいる一人だけの黒人だったり、…

posted at 07:32:46

…地元出身の黒人たちとは異なるアクセントや文化的背景を持った移民の子どもだったりして孤立を経験しながら、「いい大学」を出て「いい仕事」に就くことを夢見るようになる。しかし彼女は白人社会と黒人社会のそれぞれから疎外されながらそれぞれを観察するうちに、自分が追っている…

posted at 07:32:46

…アメリカン・ドリームが虚構であり、黒人たちの成功を妨げると同時に、それはかれらが努力しなかったからだ、能力がなかったからだ、と非難するための仕組みであると気づくようになる。アメリカは歴史を通して、南北戦争のあとのリコンストラクションなり、1960年代の公民権法や…

posted at 07:32:46

…投票権法の成立なり、あるいは2008年と2012年のオバマの大統領当選なり、たまに黒人たちがアメリカン・ドリームに近づいているという希望を与えてくれるけど、それは暴力をふるうパートナーの男性がたまに花を買ってきて愛を囁いてくれるように、アメリカが根本的な部分で白人至上主義を…

posted at 07:32:47

…維持し続けるためのナルシシスティックな支配の一部だと彼女は気づく。彼女は実際に二人の子どもを一緒に持ったパートナーの男性に「ナルシシスティックな支配」という形のドメスティック・バイオレンスを受けたことで、彼女は個人的な関係において受けた支配とアメリカという国による支配の…

posted at 07:32:47

…共通性を否応なく理解したのだ。最終的に彼女は家族らとともにトリニダードに戻るが、その後起こったコロナウイルス危機によりアメリカの黒人たちが多く亡くなったことや、ジョージ・フロイド氏ら警察による黒人市民たちの殺害が相次ぐ状況を知り、またそれらに直面している米国に住んでいる…

posted at 07:32:47

…黒人の知り合いたちの話を聞き、自分はアメリカ合衆国からの難民なんだ、と認識した。トリニダード・トバゴは奴隷貿易時代に連れてこられた黒人奴隷や1812年戦争で「奴隷から解放する」というイギリスの約束を信じてイギリス側で参戦したアメリカの黒人たちの末裔がインド系移民とともに人口の…

posted at 07:32:47

…大半を占め、また石油などの資源にも恵まれているために南北アメリカでは米国・カナダに次ぐ豊かな国。一時は彼女が信頼し人生を捧げようとしたアメリカン・ドリームという支配からトリニダードに逃れることができた彼女の経験は、アメリカの黒人たち自身すらなかなか意識できないほど日常的に…

posted at 07:32:48

…黒人たちがどれだけ迫害されているのか、アメリカへの、そしてアメリカからの移民として、そして一人の黒人女性としての彼女の経験(と彼女の母の経験)は、その美しい文体とともに、普段は近すぎて見えなにくい現実をクリアに見せてくれる。

posted at 07:32:48

わたしが紹介している本、けっこう発売後1週間も経ってないものが多いので、宣伝になったらいいな、と思いつつ、本当に宣伝するなら英語で紹介すべきだよね…でもまあ、日本の翻訳者とか出版業会に紹介できるのだとすればいいかな。

posted at 08:55:02

わたし的今月読んだ本大賞2月期の最有力候補です。 twitter.com/angryyellowcat…

posted at 08:56:55

わたしも図書館派です! twitter.com/sunflowergogog…

posted at 10:52:40

@SunflowerGoGoGo なかまーー

posted at 14:44:13

ウォーターゲート事件についての新しい本、800ページ超えか… オーディオブックだと1日以上。

posted at 16:55:46

Jamie Raskin著「Unthinkable: Trauma, Truth, and the Trials of American Democracy」 books.macska.org/jamie-raskin%e… 2021年1月に起きた議事堂占拠事件の責任を問う、トランプに対する二度目の弾劾裁判において筆頭検察官の役割を果たしたジェイミー・ラスキン下院議員の本。ラスキン議員は1週間前に… pic.twitter.com/SWrk8ndiw4

posted at 18:01:32

…息子を自殺によって失い失意の底にいるなか、責任感から議会に出席し、占拠事件を経験した。この本は高い倫理観を持ちつつも(子どもの頃から戦争について知って戦争をモチーフにした大好きなテレビゲームを辞めたりヴィーガンになったりして、自殺した時点では政治哲学を学び…

posted at 18:01:33

…「これからの『正義』の話をしよう」 www.amazon.co.jp/dp/4150503761/ で有名なマイケル・サンデル教授の「正義」のクラスのアシスタントをしていた)鬱に苦しみ、コロナと黒人への国家による暴力とトランプの悪あがきに翻弄された2020年の終わりに自殺してしまった息子の記憶と、ラスキン議員自身が…

posted at 18:01:33

…自分の命とアメリカの民主主義への危機を痛感した議事堂占拠事件とトランプに対する弾劾裁判という2つのトラウマと、議員本人や家族や民主・共和両党の政治家たちがそれを乗り越えようとするストーリーが語られる。トランプが合法的に選挙結果を覆そうとする試みは、…

posted at 18:01:33

…全国で起こされた数十の裁判が全て棄却されたことによって潰えたけれど、違法にそれを行える可能性はあった。トランプが各州の議員団や知事や選挙管理者やペンス副大統領に圧力をかけて一部の州の選挙結果を破棄させようとしたのは、その結果仮にトランプが多数の票を取らなくても、…

posted at 18:01:34

…バイデンの獲得票を過半数割れまで追い込めば、憲法修正12条の規定により下院の議員たちが州ごとに1票を投票するかたちで大統領を選出することになり、トランプが当選する可能性が出てきたからだ。投票日のまえから選挙は不正だと言い続けるトランプを見て、政治家になるまえは憲法学者だった…

posted at 18:01:34

…ラスキン議員はこの可能性に気づき、憲法修正12条防衛基金を設置してとくに重要になりそうな選挙区の民主党候補を支援したが、この危険を潰すことはできなかった。そして選挙のあと、トランプは結果を認めずに、多数の裁判を起こす裏で各方面に対して違法に選挙結果を破棄させるよう圧力をかけ、…

posted at 18:01:34

…最終的にその全てが失敗すると、暴力的に選挙結果の認定を阻止してペンス副大統領を翻意させるか排除するための暴動を起こさせた。この本でラスキン議員は弾劾裁判のそれぞれの段階において下院民主党のなかでどういう議論が交わされ、どのような法理論や裁判戦略を取ったのかを事細かに説明すると…

posted at 18:01:35

…同時に、その過程において息子だったら何と言っただろうか、という亡くなった息子との対話を続ける。息子の死を受けて生きる希望を失いかけながら、息子が求めたであろうより公正な民主主義を守るために戦った父親、政治家、憲法学者としての…

posted at 18:01:35

…ラスキン議員の魂の記録であるとともに、2021年1月に何が起こったのか議事堂の中で暴徒が挙げる大声や破壊の物音を聞いていた当事者による証言の本。

posted at 18:01:35

しかし南ヴェトナムの旗が目立ちまくってるなこの表紙。もっとトランプの旗とか南軍旗が目立ってる写真なかったのか。

posted at 18:05:58

ヴェトナム系アメリカ人コミュニティは、サイゴン陥落のまえに脱出した南ヴェトナム出身の親米エリート層と、その後難民としてやってきた人たちが大きな2つの集団になっているけど、前者はとくに共和党支持が多くて、その一部が暴動に参加したんだと思う。

posted at 18:21:33

ちなみに日本政府や日本の右翼が「慰安婦」問題を誤魔化すためにヴェトナム系アメリカ人に対して「韓国軍によるヴェトナム人女性に対する暴行」をもっとアピールしろ、と働きかけたんだけど、シニカルに分断を作ろうとするのは酷いという以前に、まったく不発だった。…

posted at 18:21:33

…というのは当たり前の話で、ヴェトナム系アメリカ人コミュニティの中で力を持っているのは元南ヴェトナムの親米エリート層出身の人たちで、その人たちは米軍の側で戦争に参加したのだから、自陣営の戦争犯罪をことさら暴こうという動きは少ない。…

posted at 18:21:33

…そしてもちろんヴェトナム系アメリカ人コミュニティにも人権運動や平和運動や女性運動などに関心があり自陣営の戦争犯罪を掘り起こそうという人はいるけど、その人たちは当然日本軍の戦争犯罪にも厳しい立場なので、日本政府や日本の右翼の仲間にはならない。それくらいわかるでしょって。

posted at 18:21:33

ニューオーリンズのヴェトナム人コミュニティでオーガナイザーをやっていた知り合いがいるのだけれど、話を聞く限りあのコミュニティもいろいろ複雑っぽい。ニューオーリンズにコミュニティができたのは、ヴェトナムに気候的に似ていてフランス植民地主義の影響もあるのかも、って話。

posted at 18:24:22

どっちにしても20年後にはニューオーリンズは海の底かもしれない…

posted at 18:24:34

そういえば今回ポートランドでNOLAドーナツのお店行けなかった。次は絶対ベニエ買いに行く。

posted at 18:26:31


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2549

Trending Articles